聖霊降臨後第18日 礼拝

今週の「つどいの祈り」:全能の神様、あなたが創られたものは、憐れみによって良いもので満たされています。あらゆる危険から私たちを守り、心も体も健やかに、感謝をもって託された働きに励むことができるようにしてください。救い主、主イエス・キリストによって祈ります。 ♪ アーメン


○聖霊降臨後第18主日 説教

         列王記下5:1-3,7-15 テモテ二2:8-15 ルカ17:11-19

「 途中で 」

《イエスはエルサレムへ上る途中、サマリアとガリラヤの間を通られた》(17:11)と物語は始まります。サマリアとガリラヤの間とわざわざ地名が明記されているのは、福音が背景や社会的地位に関係なく、すべての人々に向けられていることを示しています。 ここで主は《イエスさま、先生、どうか、わたしたちを憐れんでください》(17:13)と呼びかけられます。これは病人たちが主イエスに神の権威を認め、その治癒力と病を支配する力に対する敬意と信頼を持っていることを示しています。彼らは、病に冒されただけでも辛く苦しいはずなのに、共同体からはじき出され、愛する者たちとの断絶、そして自らを“汚れた者”と言い現わさなければなりませんでした。そのような状態から自分たちを助け出し、解放する力ある方が目の前に現れたので、必死に声をあげたのではないかと思います。この呼び声に応えて、主はただ一言《祭司たちのところに行って、体を見せなさい。》(17:14)と言われました。すると行く途中で彼らは清くされたのです。彼らの願いはかない、病と苦しみから解放されました。 このうちのひとりは、自分の身に起こったことを知ると、大声で神を賛美しながら主のもとへと戻り、ひれ伏して感謝を表します。

ひれ伏すという行為は、深い敬意と服従のしぐさであり、当時の文化的背景では、特に身分の高い人に対して敬意と感謝を示す一般的な方法でした。この人は、癒されたことを知ると喜びに溢れ、主イエスの権威と力が神からのものであると確信したのです。主はこの人を迎えながら《清くされたのは10人ではなかったか。ほかの9人はどこにいるのか。この外国人のほかに、神を賛美するために戻って来たものはいないのか。》(17:17)と言われました。ここで明らかになったように、10人の病人のうちサマリア人はひとりだったのです。

 平時、異邦人との混血ということで差別を受けていたサマリア人は純潔を良しとするユダヤ人と共にいることはありません。しかし、この境界の場にあって、同じ病気に苦しんでいる者同士、共に生きていたと推測できます。ところが、同じ病を得ていた者同士ですがユダヤ人であればユダヤの祭司のもと、サマリア人はサマリア人の祭司のところに行かねばなりません。それぞれがそれぞれの属するところの祭司によって「清くなった」という再認定を受ける必要があるからです。彼らはそれぞれの共同体に復帰することは出来ても、癒されることによって、共にあり続けることができくなったのでした。とても皮肉なことです。

 主イエスは神の身分に固執されず、真の人間としてこの世に生まれ、マリアとヨセフの庇護のもと成長し、ひとりのユダヤ人男性として生きておられました。そして、洗礼者ヨハネの活動に触れ、時が満ちたことを悟られるとメシア(救い主)としての歩みをはじめられます。そして、ユダヤの全土からサマリアの地域など、各地に赴き様々な人たちと出会ってくださいます。そこには、人種や属性による隔ての壁はありません。そして、ご自身が痛みを負い、その命を十字架に差し出すことによって、神の憐み、罪の赦し、愛はすべての人に注がれるということを示してくださったのです。《立ち上がって、行きなさい。あなたの信仰があなたを救った。》(17:19)と主が告げられた時、戻ってきた人は新しい喜びを知ります。それは自らに起きた出来事が誰によってなされたかを気づかされるだけなく、まさにその方が自分の隣人となってくださったという喜び、共に生きる/生かされる喜びです。(岡田)

            
《 来週の礼拝 》                              

#10月19日 午前10時30分 聖霊降臨後第19主日 礼拝 
*司  式:小泉 基牧師
*説  教:小泉 基牧師「すぐではないいつどうにか 」
*奏  楽:滝田裕美さん
*聖書朗読:藏谷俊夫さん 
*礼拝当番:小笠原里子さん
*聖  書:創世記 32:23-32 (旧56), テモテ手紙二 3:14-4:5 (新394),ルカ 18:1-8 (新143)
* 讃  美 歌:158番(1-3)、365番(1,4,5)、増補版 16-1番          

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